前門大街にある盛锡福の三階に冠帽博物館がオープンした。冠帽博物館というのは、その名前の通り、帽子をテーマにした博物館であり、さらに見学無料だ。
それほど大きくはないが、中国百貨商業協会帽業界専門委員会の出資で設立され、全国でも初の冠帽文化博物館となる。

中国の冠帽文化の起源、形成、発展、繁栄などをメインに、通遼で出土した4600年前の骨冠から始まり、各時代の代表的な冠帽について、写真や実物を使用して展示している。
帝冠 - 皇帝の冠(各王朝の皇帝の戴冠式に使われる玉製の帽子)も展示されている。当然、各王朝で使われた冠帽は異なる。漢高祖の劉邦がかぶった帽子は、楚の冠帽から発展したものだ。
高山冠と武弁大冠 ― 秦が六国を滅ぼした後、初の統一中央集権封建王朝が誕生し、文字と度量衡が統一され、衣冠礼儀が定められ、家臣は高山冠、法冠、武冠をかぶることが規定された。これらの冠は、高山冠は齐国王の冠を、武冠は赵国の君主恵文王の冠を模したとされ、始皇帝はこれら元六国の国王がかぶる冠を自分の家臣にさせることで、自分が天下の支配者であり、最も高い地位にあることを天下に宣言した。

鳳冠 - 鳳冠は中国の二千年の封建時代において、多くの女性の夢だった。ここで展示されている冠は明代の皇后の冠である。金属製の芯が入っており、翡翠の鳳凰や宝飾品などが飾り付けられた豪華絢爛な冠だ。実は、鳳冠は二種類あり、一つは皇帝の妃がかぶるもので、鳳凰や真珠、宝石、金の龍などが飾り付けられている。もう一つは普通の役人の妻がかぶる帽子で、龍や鳳凰などはなく、花や簪などだけが飾られている。
また、テレビやドラマでよく見かける頂戴花翎、常服冠、旗冠などの清代の冠帽も陳列されている。そのほか民国時代の庶民がかぶっていた帽子も展示されている。
宋遼時代には冠帽に関する興味深い規定があった。宋朝では、“戴冠”は役人にのみ資格があり、一般庶民は頭巾しかかぶることを許されなかった。遼の地域ではさらに厳しく、帽子や頭巾は役人専用で、一般庶民は頭に物をかぶることを許されなかった。
近現代コーナーで最も人々の注目を集めているのは北伐時代の軍帽だ。1924年、孫中山氏が天津を通過している際に防寒目的で購入した盛锡福のイギリス風の帽子、老舗帽子店が毛沢東など共産党の幹部達に作った帽子の複製品などが展示されている。
また清代の金糸草帽子は、“金糸草”という植物で編まれ、淡い黄色で、しなやか且つ弾力性があり、120年前のものであるが、元の美しい形を保っており、新品のように見える。
中国百貨商業協会帽子業界専門委員会の雷軍主任の話では、この博物館の目的は、人々が買い物する際に、中国の数千年におよぶ冠帽文化の歴史を少しでも理解できるようにするためとのこと。
住所:北京市東城区前門大街57号
時間:9:30-11:30、13:30-16:30(月、水曜日休み)
電話:63166011



