北京道教寺院 白雲観

2013-01-31

西城区広安門外浜河路にある道教寺院。現存する道教寺院のなかでは最大のもの。

唐の開元27年(739)の創建で、初めは天長観といったが、金の泰和3年(1203)に太極宮、元の時代に長春真人(1148~1227)を招いて長春宮と改称、明の洪武27年(1394)に白雲観と改称。

現在の建物は清代に再建したもの。華麗壮大でいくつかの四合院からなる。中軸線上に牌楼、山門、雲宮殿、戒台、雲集山房などが並ぶ。四御殿は二階建てで、階上を三清閣といい、道教の貴重な文献である正統年間刊の「道蔵」を収蔵する。中心をなす邸祖殿に長春真人の泥塑像が安置され、地下には遺骨が埋められている。清代に改築した際、仏教寺院の配置に改めたものの、細部の装飾、絵画にはいぜん霊芝、仙鶴、八卦、八仙など道教式の図案が使われている。

いまだに庶民の信仰を集め、春節の際などには多くの市民が参拝に訪ねる。また、中国道教協会の事務所が置かれている。

白雲観は唐の開元元年(713年)に建てられ、当時は天長観とよばれていた。白雲観と呼ばれるようになったのは丘処機の亡骸がここの境内に設けられた処順堂に葬られてから。現在の白雲観の本殿である丘祖殿である。

白雲観の1万平方メートルの境内には、この丘祖殿のほか玉皇殿、老律堂、三清閣、雲集園などがあり、さながら道教文化の大殿堂。道教のもつ庶民性からか、白雲観には様々な人が、さまざまな願いをもってお参りにりに来ている。元君殿の「催生娘娘」の前では、子授けを祈る女性の姿が、道教の学問の神様、文昌帝の像の横に孔子の像も並んで祭られている文昌殿では、入学試験合格を祈る親子の姿が見られる。財神殿では商売繁盛を願う商売人たちが立てた線香の香りが絶えない。

白雲観がいちばん賑わうのは、春節とよばれる旧暦のお正月。このころは北京のいちばん寒い時期だが、一日から十日までは境内で道教のいろいろな行事が催され、白雲観への道の両側には縁日の屋台が並び、毎日数万人の人出で賑わう。白い漢白玉石の山門に彫られている石の猿を撫でると、願いごとがかなうというので、春節にはこの石の猿の前に長い列ができる、ほほえましい風景を目にすることができる。

道教の看板の一つは不老長寿。白雲観の境内にある陳列室には、道教伝来の不老長寿の秘訣を図解した『修真図』が並べられている。こうした道教独特の修業のたまものとでもいうのでしょうか、白雲観の境内のあちこちで「道袍」とよばれる道教の服を着て、頭は髷をゆい、長い髭をたくわえた高齢の道士をを見かけるが、どなたも矍鑠としている。

白雲観は地下鉄一号線の南礼士路駅から南西に歩いて15分ほど、バスを利用すれば白雲路、天寧寺、西便門で降りれば、いずれも5分ほど。仏教、儒教(儒教は厳密には宗教といえないかも知れないが・・・)とともに中国の三大宗教に数えられる道教を知る窓口として、また不老長寿の夢を膨らませる秘地として立ち寄ってみてはどうだろう。

歩き方:320、414番バスに乗って白雲観バス停に降りる、あるいは114、308、937番バスに乗って、白雲路に降り南に向かう。

入場券(元):10元

開放時間:8:30-16:00

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