「踏青」ー春のピクニック

2013-02-28

春は体を鍛え、健康を増進するのに一番いい季節と言われる。この季節に運動すれば、体の免疫力をアップさせ、呼吸系統の病気を抑えることができる。中国では春になると、踏青(踏むに青いと書く、とうせい)と言う慣わしがある。つまり、「春のピクニック」といった意味である。踏青という春の健康養生法について、天津市天文学会の趙之コウ理事は、「毎年の旧暦3月頃、長く厳しい冬が過ぎ去り、暖かな春が来ると、人々は春を満喫するため、室内から出て、新緑で覆われた野原を散歩しながら、新鮮な春の香りを楽しみます。この春のピクニックは別名「探春」(春を探す、たんしゅん)、「尋春」(春を尋ねる、じんしゅん)とも呼ばれます」と紹介した。

この踏青と言う養生法には長い歴史がある。中国の古代書籍《旧唐書》には、今から1200年前の唐の時代、毎年春になると、皇宮の中の貴族達が七日間の休暇を取り、川辺で遊び、春の風景を楽んだ様子が記されている。唐の有名な詩人・杜甫の詩で「江辺踏青、回首見旌旗」と言う作品もあり、当時の踏青(とうせい)・春のピクニックの様子を描いている。今から800年前の宋の時代、春のピクニックは非常に盛んになり、宋の時代の有名な画家・張択端(ちょうたくずい)の名作「清明上河図」は当時の都・汴京(べんきょう、今の河南省開封市)の清明節の様子を生き生きと表し、画面の中に描かれた人物は550人余りに達し、各業界の市民の人間像や春のピクニックの様子をみごとに描き挙げている。

趙之コウ理事はまた「中国は国土が広く、各地の春が到来する時間も違いますから、各地の春のピクニックの時間も相当違います。中国南方の福建辺りの春のピクニックは旧暦の2月、中部の陝西省は旧暦3月です。東北地方と北京の春はけっこう遅く、毎年5月の初めから春のピクニックが始まります」と紹介した。

現在、踏青という春の養生法は千数百年後の今でも、依然として多くの人々に親しまれている。毎年の春になると、多くの人々はストレスの溜まる仕事を一旦中断し、騒がしい都会を離れ、郊外で春の緑を楽しみ、仕事や学習で疲れた心を癒している。

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