三里屯・芸美画廊

2013-02-27

国土が広大で歴史が長い中国、そのなかにはさまざまなアートがあるが、いかにも中国らしいアートの一つに「農民画」というものがある。もともと中国の農村では、特に職業的な画家というものはなく、家を建てる際の装飾や、門や窓などに貼るおめでたい絵の飾りなどは、農民たちが自分たちで手作りするものだった。農民たちにはもともと、そうした絵心があり、それをベースに、1950年代からは中国政府の後押しにより、農民たちが現代的な絵の具や紙を使って、絵画を描く運動が広がった。中国内陸部の陝西省などがその中心になっており、いまでも農業の傍ら制作が続けられている。こうした絵が「農民画」と呼ばれる。

「農民画」のグッズが多く揃う「芸美画廊」

市の繁華街「三里屯」エリアにある小さなショップ「芸美画廊」は、こうした「農民画」を使ったカード類を中心に扱うお店。1枚10元~と手ごろな価格で、さまざまな「農民画」の種類を楽しむことができる。「農民画」は、農家の人たちが農村の生活をしながら描くものなので、描くテーマは、農作業、村の伝統行事、旧正月の催し、身近な動物たちなど。中国の農家の世界を味わうことができる。

農民画のほか手作りの手芸品も

「芸美画廊」では、「農民画」のほか、農家の人たちが手作りするひも結びの飾りなどのグッズ、刺繍の飾りなども売られている。もともと中国の農村では、嫁を選ぶ際には、「手先が器用なこと」が第一の条件になっていたといわれ、女の子は子供時代から針仕事や切り紙などを母親について習うのが習慣だったそう。中高年以上の女性には、手先が器用な人が多く、ひも結びの飾りや切り紙細工、刺繍などに見事な仕事ぶりがみられる。「芸美画廊」ではそのような技術を使った現代的な携帯ストラップなどもグッズも売られている。手芸品が好きな人へのおみやげにもなりそうだ。

アクセスが便利な「芸美画廊」

「芸美画廊」がある「三里屯」というエリアは、大使館が多く、本格的なフレンチやイタリアンのレストランもある、東京でいえば麻布や広尾のようなエリア。「芸美画廊」もそうした外国人を主な顧客にしている。グッズの中には中国在住のデザイナーがデザインしたものもあり、洗練された仕上がりになっている。「三里屯」は08年、地域全体が大規模開発され、大型のショッピングエリアになっており、地下鉄10号線駅からも徒歩圏内で、便利なエリア。アート関係のグッズは手軽に買えるお店を探すのがなかなか難しいものだが、「芸美画廊」は「三里屯」エリアが大規模開発される前からあり、長く在住している外国人などに愛されてきたショップ。中国のフォークアートをのぞきに、ぜひチェックしてみてください。

データ

住所:北京市朝陽区三里屯酒街2号

電話:6416-0182

営業時間:9時~21時無休(旧正月期間除く)

交通アクセス:地下鉄10号線「団結湖」から徒歩約10分。北西出口を出て、「工人体育場北路」の北側を西へ。「三里屯酒街」につきあたったら角を右折して、北上した東側。

北京旅游网

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