后海一帯のたび 「オールド・ペキン」を求め

2013-03-27

“オールド・ペキン”を求めて旅をするのであれば、先ず北海の北にある后海一帯が有名。昔ながらの四合院が建ち並び、明の永楽帝の時代に築かれた鼓楼や鐘楼があるのもこの場所である。

恭王府 北京で胡同ツアーと言えばここを巡るものであり、北京を代表する胡同と言っていい。

2008年の北京五輪を前に、北京の各地では胡同が解体され、新しいビルが次々と建てられたが、ここの胡同は観光コースとして生き残っている。ここに着くと、観光人力車の車夫が鬱陶しいほどに群がってくる。

胡同の楽しみ方と言えば、やはり、いにしえの趣を漂わせる細い路地をぶらぶらと歩くこと。昔ながらの北京人の生活感が感じられ、四合院の中から辮髪の男性が出てきてもおかしくないぐらいの雰囲気。前海と后海という2つの湖がつながる部分にはバー街もあるが、決して古い雰囲気を損ねてはいない。

通常の目線から見た胡同も勿論いいが、上から眺める古い町並みもまたいい。后海の南から北に移動すると、鼓楼と鐘楼があり、ここに登ると胡同を見下ろすことができる。

近代的なビルが建ち並ぶ北京にあって、やはりこの一帯の風景は一味違う。

四合院を外から眺めることはできるかもしれないが、中の様子を覗いてきた人は多くないだろう。四合院は入口の門が開いていても、中まで見えない造りになっていることが多いのである。

とはいえ、他人の家に入り込んで写真を撮るのはマナー違反だ。観光地の近くにある四合院の門には「立ち入り禁止、ここは個人の家」などと張り紙をしている場所も多い。勝手に入ってきてしまう観光客が多いためだろう。人力車ツアーには、四合院の中まで見ることができるものもあるようだ。

老舎記念館 人力車ツアーを利用せずに四合院の様子を見るのであれば、老舎記念館を訪れてみるのも良いだろう。中に入ってみると、中庭を中心に、四方に平屋が建つ四合院の本来の光景を見ることができる。

老舎は、1899年にここ北京で生まれ、20世紀中盤に活躍した小説家であり、戯曲「茶館」などが有名である。記念館には、彼の生涯に関する展示が行われている。

老舎の代表作は「駱駝祥子」など。作品を読んでから記念館を訪れて作品の源流を探るもよし、記念館に行った後に作品を読んで老舎の生涯に思いを馳せるのもよし、中国の文学に触れることができる格好の場所だ。

北京旅游网

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