「長城に到らざれば好漢に非ず」

2013-04-25

「長城に到らざれば好漢に非ず」――毛沢東の詩のなかのことばである。中国人はよくこのことばを口にする。なにか大きなことを成しとげる決意を表明することわざにも使われている。「中国人である以上、一度は長城に登らなければ・・・・・・」――これは中国人なら誰もが描く夢であり、望みなのである。

万里の長城には、連日、960万平方キロメートルある中国の東西南北からやって来た人たちでごったがえし、夢が、望みがかなったと明るい笑顔を見ることができるだろう。この笑顔こそ、万里の長城見物の最大の見どころかも知れない。長城の上で、まわりの中国人に「こんにちは!どこからいらっしゃったのですか?」と声をかけてみるのもいいだろう。きっと、中国の東西南北のいろいろななまりで、さまざまな答えが明るい声で返ってくることだろう。

万里の長城を登れば、あんなに高いところに、あんなに大きな石やレンガを運んで万里の長城を築いた昔の人たちの苦労を偲べるだろう。レンガといっても、万里の長城に使われているレンガには、一つが15キロから20キロという大きなものもある。万里の長城のところどころで、こうした煉瓦に「登頂」記念の文字を刻んだ旅行者の落書きを見かけるが、地元のお年寄りから聞いた話では、落書きが彫られているレンガはほとんどが補修工事のときに使った新しいもので、明の時代のレンガは質がよく固いので、ちょっとやそっとの道具では落書きなどできないそうである。北京の万里の長城で、嘉靖とか万暦とか明の年号が入っているレンガを目にしたことがあるが、実に丈夫そうでがっちりしていた。雄大な万里の長城もさることながら、そこに積みあげられているレンガの一つ一つに秘められている古人の力と知恵に、平和と統一を願う心に、わたしは頭の下がるおもいがした。

北京旅游网

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