<中国の伝統祝日>中元節、先祖を供養し善を積む

2015-09-02

28日は、日本のお盆に当たる「中元節(旧暦7月15日)」。「三大鬼節(清明、中元、寒衣)」の一つで多くの人がお墓参りをする。中国には、「この世では『元霄節』を祝い、あの世では『鬼節』を祝う」という言い伝えがある。同日、閻魔(えんま)王も立派な服を着て、死者の霊と共に「中元節」を祝い、この世で生きている人間にもそれに参加することを望むと言われている。そのようにして、あの世の霊たちが、生きている間に得ることができなかった幸せを享受できるようにするのだ。そのため、中国の多くの地域では、この日にお寺に行ったり、墓参りをしたりして死者を祀るほか、花を観賞したり、釣りをしたりすることもある。

鬼節は「目連尊者が、餓鬼道に落ち飢えと渇きに苦しむ母を救うため、お釈迦様の教えに従って、たくさんの僧が一堂に集まり、過去の罪を懺悔してさらに仏道の修行に勤しむ七月十五日に、三宝に供養して母を救った」という物語に由来している。当時、この世でさまざまな苦労を経験した目連尊者は、死んだ母親の劉氏が餓鬼道で苦しんでいるのを見、食事を与えようとしたものの、餓鬼に奪われてしまった。その後、お釈迦様に助けを求め、親孝行の目連尊者に感動したお釈迦さまが、「盂蘭盆経」を渡した。目連尊者はその指示に従い、七月十五日に、百味の飲食五菓などを仏僧に供養すると、母親はついに食べ物を食べることができた。その目連尊者を記念するため、仏教徒は毎年、「盂蘭盆会」、つまり「鬼節」を盛大に祝う。

親孝行とも関係の深い「鬼節」の日に、中国北方地域の人々は、今でも紙銭を焼いて、死者を祀り、先祖への思いを伝える。

春の清明節と同じく、中国の中元節も先祖を祀る重要な日だ。田舎に暮らしている人は、先祖のお墓参りに行く。都市部に暮らしている人が十字路の周りでお線香を炊いたり、紙で作ったお金を燃やしたりする。十字路は四方八方に通じているということで、いち早く天国に届くと信じられていたのだ。しかし、火事が起きる可能性も高いので、今では法律で禁止されている。

一般には中元の夜の宴会のような民俗的なイベントがあるが、俗にいう「七月半」(日本でいうお盆のようなもの)での重要な習慣は「放河灯」である。

「河灯」は「蓮の花の灯り」とも呼ばれ、一般的には底の部分にランプや蝋燭を置き、中元の夜に海や川、湖に放つと、河灯は流れに任せて漂っていく。「放河灯」の始まりは溺死した霊やキツネなどの獣の霊を極楽浄土へ導くためだと言われており、その後亡くなった家族を追悼し、生きていることへの感謝へと発展した。

8月27日は旧暦の7月14日にあたり、広西チワン族自治区では一般的に「鬼節」と呼ばれ、アヒルを食べる習慣がある。同日未明、広西チワン族自治区柳州市航生北路では、商売人が10万羽のアヒルが道路いっぱいに売り出している。数えきれないほどの行商人が夜通し買い付けを行ない、現地において1年で最もアヒルの販売数が多い1日だ。このように夜を挺して道路いっぱいにアヒルが売り出される光景はすでに10数年続いている。

台湾基隆で行われる中元祭は159年目にあたり、基隆市で行われる中元節のパレード活動である。今年は「謝姓」が主祭となり宗親会(氏族の組織)を率いて基隆市を巡り歩き、花火などが行われ、多くの山車が出て盛り上がりを見せた。

大連、「中元節」にネット上で死者を祀るプラットホーム

26日、遼寧省大連市民政局への取材によると、日本の「お盆」にあたる「中元節(旧暦7月15日、今年は8月28日)」期間中、同局はネット上で死者を祀ることができるプラットホームを開設する。市民は「大連殡葬網」などのサイトからリンクし、ホームページ上の「ネットで祀る」から、献花、ロウソクや線香への点火、お供え物、メッセージなどを通して、死者への思いを伝えることができる。

人民網日本語版

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