川に棲むイルカ 江豚

2016-04-29

江豚とは中国の長江流域に棲む淡水で生活するイルカの一種で、正式にはスナメリのことである。江豚は現在、絶滅危惧種に分類されており、数十年で絶滅するものとみられている。現在残っている個体数は1000前後とみられ、これはパンダの数よりかなり少ない。

江豚の体型は魚に近く、長さは1.2~1.6m、全身が灰色で、頭は短く、額が少し出ている。目は小さく、尻尾はひらべったく、水面に出てくることはめったにない。

その皮膚の油がヤケドの薬としても使用され、また食用もされたことから、その数は一気に減っていった。生息地は長江と鄱陽湖、洞庭湖などに限られているが、先日も鄱陽湖において江豚の死体が見つかった。

近くに住む漁師に話を聞いてみると、多くが近くの水汚染により、魚が死滅し、その魚を食べた江豚が死んでしまうという。もしくは大型船のスクリューに絡まれたものや、中には餓死に近いものもいたという。ふっくらとした姿から名前が江豚となったのだが、その姿はもはやなくなっている。

政府もやっと保護政策に乗り出したというが、その成果はいまだ未知数だ。2000万年前から地球に棲む江豚、なんとか絶滅だけは免れて欲しいと思っているのは著者だけではないだろう。今後も注目していきたい。

北京旅游网

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