「雪梅」方岳

2016-04-11

作者、方岳は南宋の人。祁門、現在の安徽省の農民出身。33歳で進士に及第し、江西省の都市で地方長官も務めました。農村の風景を詠った詩の他、優れた作品を残しています。タイトルの「雪梅」と聞いて、冬を思いますか?それとも春を感じますか?日本の俳句では「雪」は冬の、「梅」は春の季語です。この詩を読んでいくと主役は雪ではなく、梅ですから春の詩だということで今回選んでみました。比較的解りやすいしだと思います。精神は、日本語の意味とは違ってここでは、魂がこもっている、生き生きしていると言う意味です。俗了は、俗っぽくなる、風流でないと言うような意味です。今まで、唐の時代の詩人を紹介したことが多かったのですが、今回の作品は、南宋の時代のもの。確かに、違います。少し理屈っぽいような気がしませんか。梅、雪、詩、春と言った情景が眼に浮かぶ「詩」らしい言葉がちりばめられているのは、唐の時代の作品と同じですが、精神、俗了というあまり詩的でない単語もあります。それでも、全体的にすっと情景の浮かぶ美しい詩に仕上がっているところは、さすが方岳です。実際に夕方雪が降ってきたかどうかは、解りませんが春の雪が梅の枝に舞い落ちて花のように見える。満開の梅がなお満開になっていくような感じでしょうか。

「中国国際放送局」より

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