「一帯一路」「両廊一圏」が交わるベトナム、中国と太陽光発電で協力

2017-04-19

「一帯一路」建設とベトナム「両廊一圏(ベトナムと中国2都市を結ぶ2つの経済圏)」計画が結びつきを強めるのに伴い、ベトナム・バクザン省は発展モデルが変わり、太陽光発電産業が農業を中心とする現地の新たな成長エンジンとなりつつあるだけでなく、「一帯一路」と「両廊一圏」をめぐる協力の注目地域となった。

中国の太陽光企業、天合光能控股は今年1月にバクザン省の雲中工業パークで、太陽電池モジュール工場の開業セレモニーを開き、セル総生産能力1GWに上るベトナム最大の電池メーカーとなった。天合光能、晶澳など著名な中国太陽光発電企業の多くが、「一帯一路」周辺地域にある当地を「走出去(海外進出)」の重要な行き先とみなすようになっている。

天合光能の董事長を務める高紀凡氏は『経済日報』の記者に対し、ベトナムが東南アジア地域の新興経済国の一つとしてここ数年にわたり比較的高い成長率を保ち、外資企業のベトナム投資が年々増えている上、労働人口の若年化が進み、生産・製造、対中貿易などで非常に大きなアドバンテージを有しているとの見方を示した。バクザン省については、「一帯一路」建設と「両廊一圏」計画が交差する核となる地域のため、おのずと海外進出を図る中国企業が最初に選択する行き先になると説明。天合光能がベトナムで太陽電池モジュール工場の操業を開始したことは、同社のグローバル化に伴う海外進出の有益な試みと経験蓄積になるだけでなく、ベトナムに対する先進製造技術の導入や就業機会の創出につながり、現地経済の発展に貢献すると話した。

バクザン省は、太陽光発電産業を経済の目玉に位置付けて全国へ普及させる方針だ。同省人民委員会のグエン・バン・リン主席は、同省が優れた地理的な位置と優遇政策をベースに中国・ベトナム経済貿易協力の最先端を走っており、さらに多くの優良な中国企業が投資し、先進的な技術と経験をベトナムとバクザン省にもたらすことを望むと述べた。

ベトナムでバクザン工業パークの開発・建設を請け負った中国資本の民営企業、越南富華責任有限公司の姚自然・総経理は、「一帯一路」建設が進み、両国の政府指導部が生産能力提携の強化でコンセンサスをまとめて以降、中国企業のなかでも特に太陽光発電や電子などを手がけるハイテク企業の工業パーク進出が次第に増えたと説明している。

ベトナム計画投資省の統計によると、2017年第1四半期だけで中国の対ベトナム投資合意額は8億2360万米ドルに上り、ベトナム投資を行う国・地域のうち第3位にランクされ、全体に占める割合が10.68%に達した。太陽光発電産業は、中国とベトナムの生産能力提携の典型となっている。

在ベトナム中国大使館・経済商務参事官の胡鎖錦氏は、2016年に中国とベトナムの関係が順調に発展し、双方の経済・貿易協力が新たな段階に進んだことで、ベトナムがASEAN加盟国のうち中国にとって最大の貿易パートナーになったと強調。中国企業がベトナムで、製造業と生産能力提携の良質なプラットフォームを積極的に打ち立てることを期待すると話す。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月18日

中国網日本語版

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