中国「富裕都市」ランキング 北京、上海、深センが上位3位

2017-07-12

「金融機関各項目資金残高」、あるいは「資金総額」は、ある地域または都市の経済運営の結果であり、経済運営の原動力である。中国では、都市の資金総額が反映するのはGDPだけでなく、その都市がその地域に与える影響力と深く関係している。筆者が主要都市の資金総額および成長速度の統計を調べたところ、2015年は北京、上海、深セン(広東省)が依然上位3位を占め、3位の深センと4位の広州の差がますます大きくなっていることに気づいた。成長速度の面では、合肥(安徽省)、鄭州(河南省)、武漢(湖北省)、長沙(湖南省)といった中西部都市と南京(江蘇省)、深センといった沿岸都市が上位を占めている。第一財経日報が伝えた。

リードする「北京、上海、深セン」

一線都市である北京、上海は名実共に全国の中心都市であり、両都市の資金総額はいずれも10兆元(1元は約17.3円)以上で、他の都市を遥かに上回る。北京市統計局の統計によると、昨年末時点の全市金融機関(外資を含む)の資金残高は12兆8573億元で、年初よりも1兆5248億7000万元増となっていた。上海統計局の統計によると、昨年末時点の全市金融機関(外資を含む)の資金残高は10兆3760億6000万元で、年初より1兆3328億7500万元増となっていた。

北京と上海に続くのが、同じく一線都市だがやや規模の小さい深センと広州だ。両都市の資金総額の合計は上海のそれに相当し、こうした勢力図は、北は北京、東は上海、南は二都市に分担という地域経済の発展情勢と概ね合致するものである。

ただ、同じ一線都市ではあるが、広州の近年の資金総額の成長はやや減速している。過去の統計によると、2000年、広州の総額は上海や北京に追いつこうとしており、「北京、上海、広州」と並んで呼ばれていたのもこのためである。当時、広州一都市の資金総額は天津、重慶、杭州の三大都市の合計、または深センの二倍に相当していた。しかし、広州の資金総額は今や北京の三分の一、上海の半分にも満たず、深センにも追い越されますます差をつけられている。

深セン統計局の統計によると、昨年12月末、全市金融機関(外資を含む)資金残高は前年同期比15.6%増の5兆7778億9000万元で、広州の同じ時期より3ポイント近く高い数字となった。昨年の株価上昇で最も恩恵を受けたのが深センだ。加えて深センは不動産情勢も上々で、資金総額の成長速度も速い。広州と深センの資金規模の差は1兆5000万元近くに及ぶ。

広東省総合改革発展研究院の彭澎副院長は、広州が一線都市の他の三都市と比べ資金規模成長速度がやや遅い理由を三つ挙げた。一つ目は、近年広州の不動産市場はやや落ち着いており、現在不動産価格は他の三都市の約半分で、蓄積される資金もやや少ないこと。二つ目は、北京、上海、深センの上場企業の数は広州より遥かに多く、この三都市は基金やプライベート、エクイティ、ファンドといった金融機関が最も多い都市でもある。彭副院長は、「広州ではほとんどが卸売り市場や小さな店舗を開いて商売をしている程度で、大金持ちよりは小金もちが多いといえる」と指摘する。三つ目は、広州は近年、産業イノベーションや新興産業の発展の面でやや遅れており、産業構造転換のスピードの遅さが資金の集中に影響している。

しかし、広州の資金総額成長速度が遅いとしても、全国トップ4の地位を維持することは短期的にみてなんら問題はない。広州に続く成都(5位)との差は1兆元以上あるのだ。成都のあとには、杭州(6位)、重慶(7位)、天津(8位)、南京(9位)、蘇州(10位)と続いている。

编辑:amy 来源:人民網

中国青年網

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