北京の特色料理である北京ダックは、こんがり飴色に焼かれ、肉は柔らかくジューシーで、味が濃く、脂っこいが飽きない美味しさが「天下美味」と称され、国内外で名をはせている。言い伝えによると、北京ダックの名の由来となった、当時、貴重な品種とされた北京カモは、今では世界でも最も優質の食用カモとなっている。

北京ダック専門店の中でも最も有名なのは「全聚徳」だろう。北京ダックが北京観光のイメージ大使となる地位を位置づけた。「全聚徳」の創業者である楊全仁氏はもともと家禽類を営む商人であった。彼は集めた資金で「全聚徳」を開き、清朝の宮廷厨房で北京ダック担当をしていた料理人を招き、宮廷の「吊るし焼き」技術を用い、吊るし焼きタイプの北京ダックを民間に広めた。北京ダックには、吊るし焼きタイプと蒸し焼きタイプのものがある。明朝永楽期に創業した、蒸し焼きタイプの北京ダックで有名な「便宜坊」は、実は全聚徳よりも歴史があり、600年近くの歴史を有している。
「中国網」より



