近隣住民に愛されている小湯山温泉

2020-11-26

小湯山温泉には「九華山荘」のような大型リゾートとは対照的な共同浴場もある。かなり色あせた看板が出ていて、日中でも人が出入りが絶えない。近隣住民に愛されていることがうかがえる。

受付には2人女性がいた。もしかしたら1人は常連客だったのかもしれない。言葉ができない私がいきなり入ってきて「風呂」「入浴」などという単語を並べたてたので2人とも驚いていた。リゾートホテルならともかく、こんな庶民的な施設(それも表通りからは離れている)をわざわざ訪ねてくる物好きな観光客はそれほど多くないんだろう。

壁の張り紙と筆談とで、入浴料は6元(80元)、ロッカーの鍵のデポジットが10元(130元)だということが分かる。入浴料よりもデポジットの方が高い。といっても、日本のスパ銭みたいに番号のついたついた自分専用のカギを渡されるわけじゃない。南京錠を受け取った。空いているロッカーを自由に使ってよいということだろう。

言われた通りに廊下を左手に進むと、その先に女湯があった。なんじゃこりゃ!!まだ午後2時ころだっていうのになぜか内部は人が押し合いへしあいして修羅場状態。人と人の隙間から見える脱衣所の床はベチャベチャ。濡れているだけならいいのだが、なんだかひどく汚れている。う~ん、ちょっと無理かも。いちおう浴場の中ものぞく。浴槽が2つあることは分かったが、ここもすごく混んでいる。一瞬迷ったが、サンダルを持参していないので、風呂から出たら裸足でこのベチャベチャの脱衣所を歩かなくてはならないと思うと入る気になれない。

再び受付に戻って貸切で入れる「個人池」の入浴料を聞く。恥ずかしながら私としては軟弱な展開だ。1時間で30元(390元)。これは普通間で60元の高級間もあるのだが、私の姿を見れば普通間だって分かってくれるらしい。そりゃそうだよね。最初は何も言ってないのに大衆浴場の料金を請求されたんだし…。デポジット20元と併せて50元を払う。別に鍵を渡されるわけじゃないのに、なんでデポジットを払うんだろう。室内の備品を壊さないようにってことなのかな。

案内された個人池は手前にベッドのある部屋、奥が浴室になっている。全体的に薄暗く、窓枠など金属部分は錆びてボロボロだ。手前の部屋には一応サンダルが2足置いてあり、荷物を置く台と鏡、金属の洗面器がある。浴室には洗面台、シャワー代わりのパイプがある程度。早速、浴槽に湯を汲む。熱い。50度近くある。時間制限はあるし、浴槽は大ぶりだしで、源泉だけを入れながら冷めるのを待っていられないから加水しながら湯をためる。

待ちきれないので、浴槽の底に寝そべるようにして入る。お湯はまったく無色透明。同じ湯でも九華山荘のとは明らかに違う源泉だ。場所的にも2キロくらい離れているんだし当然だろう。浴感も加水のせいか、こっちの方が弱い。特徴的な匂いもない。鈍感な私には「とにかく熱い湯」として印象に残った。

私は九華山荘から歩いて訪問した。表通りから入ったところにあるので、場所が分からず3回くらい道を尋ねた。帰りは簡単。何系統かのバスが走っている。私はたまたまやってきた643番のバスで地下鉄5号線の北側の終点駅まで戻った。

北京旅游网翻译

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