長廊絵が描かれた最長の廊下:頤和園の長廊

2021-01-08

昆明湖の北岸に沿って伸びる長い長い回廊「長廊(ちょうろう)」は、中国の北京にある頤和園の中に位置しています。

長さ728メートルの長廊は1750年に創建され、1860年に焼失し19世紀末に再建されるという長い歴史を持つ「長廊」です。

長廊はその華やかな塗装装飾とその長さで有名です。長廊の梁には、花鳥画、風景画、歴史画など14000枚もの絵が描かれています。

絵の多くは、4000年以上に渡る漢民族の歴史や文化を描いたものです。三国志や西遊記等、私たちの良く知る物語がテーマとなった絵もあります。この「長廊」は、長廊絵が描かれた最長の廊下として、ギネスブックにも登録されています。

長廊を東の端から西の端まで歩くと、邀月門から始まり、途中に留佳亭、寄瀾亭、秋水亭、清遥亭という4つの亭(あずまや)があります。全て長廊の曲がり角にあります。この4カ所の亭はそれぞれ春夏秋冬を象徴しています。

頤和園が現在の規模になったのは乾隆帝の時代で、当時は「清漪園」と呼ばれています。1750年(乾隆15年)、乾隆帝は母の崇慶皇太后(孝聖憲皇后)の還暦を祝い、西湖の西に高水湖及び養水湖を掘削し拡張し、3つの湖を合わせて「昆明湖」と命名しました。本に載せた記載によると、この長い長い長廊乾隆帝も自分の生母・皇太后(孝聖憲皇后)が雨や雪の日にも園内の景色を楽しむことができるために築いたものだということです。

19世紀末に再建された後、西太后は年老いてから頤和園での生活を好み、よくこの長廊を散歩していたという説もあります。

文・北京旅行網

モデルコース
人気おすすめ