漢詩歳時記:「春の日李白を憶う」杜甫

2022-03-25

四川省の成都には、有名な詩人杜甫が暮らしたと言う草堂があります。もう20年以上前ですが以前も観光したことがある場所ですが、漢詩の番組を担当している今はその時とは違って、なんだか杜甫という友達の家に行った様な感じがしました。「春望」「春夜 雨を喜ぶ」「客至る」、番組でも紹介した作品が頭をよぎります。今回は、杜甫の「春の日李白を憶う」を紹介します。

「春の日李白を憶う」杜甫

作者、杜甫は盛唐の詩人。何度も登場していますね。日本でも李白などと並んでよく知られている詩人です。詩の聖人、詩聖と呼ばれる杜甫と詩の仙人、詩仙と呼ばれる李白は、それ33歳と44歳の時に洛陽で知り合い、意気投合します。その後、一緒に旅に出掛けるなど2年ほど交友が続きます。しかし、やがて李白は江東に、杜甫は長安へ住まいを移し、以来二人が出会うことはありませんでした。それでもお互いを敬愛しあっていたようです。その証拠に、今日紹介したような詩が残っています。春の訪れとともに懐かしく友達を思う。春、旅立ちの時は、人生を振り返る時でもあります。

中国国際放送局

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