前門北祥鳳胡同に入り、ふと見上げると壁にアヒルの絵が描かれています。矢印に従って首をかしげると、「利群烤鴨餐廳」の白い看板が見えます。入口のところでよく日向ぼっこをしている老人は、老店主の張立群です。

張立群さんは1949年生まれだが、1991年に企業改革の潮流に乗って解雇されたが、大きなホテルで学んだ鴨焼きの腕は本物でした。生計を立てるために、自分の小さな庭で鴨を焼いて売りたいと考えました。

鴨ロース炉が必要であり、鴨ロース炉には耐火レンガが必要です。炉を作るには少なくとも200個の耐火レンガが必要で、当時耐火レンガは1個1元だったが、当時の平均給与は50〜60元しかなく、張立群はそんなにお金を手にすることはできなかったのです。

心配になった張立群は、ふらふらと通りに出てみると、北京ガラス工場第2工場が取り壊され、多くの耐火レンガが撤去されているのが見えました。急いで家に帰り三輪車を借りて、レンガを集めに行きました。そのレンガでローストダックの窯を作り、張立群氏は開業したのです。

北翔鳳胡同は小さな胡同で、見つけるのがとても難しいです。最初の1ヵ月、張力村が売ったアヒルは4羽だけで、そのうち3羽は近所の人がひいきをしてくれたのです。これではいけないと、張立群は「力群烤鴨」と書いた空箱を担いで自転車に乗り、街中を歩き回って宣伝し、鴨は次第に市場に売れるようになりました。

胡同の北京ダック屋はますます有名になり、特に多くの外国人から人気を集めていました。2005年、娘の張欣が中国政法大学を卒業するとき、張力村は彼女に家に来て手伝ってほしいと言いました。

「高学歴で時代の寵児である私が家で北京ダック屋を営むなんて」と張欣は不満でした。しかし、指導教授の一言で考えが変わりました。「私の指導教授は、自分の強みを生かして、この前門に訪れる外国人観光客の数が多いという好条件を利用して、小さな店を新しいレベルに引き上げることを提案しました。」と張欣は言いました。

張欣は、まず中国語から英語のメニューの翻訳作業から始めました。それは、「鴨の心臓の火入れ」や「鴨の背肉」といった料理名が、外国人のお客様には理解されず、売り上げが上がらないことが分かったからです。酸っぱいのか甘いのか、どんな材料で作られているのかを翻訳すると、外国人のお客様も喜んで食べてくれました。中国料理店に入って注文の仕方がわからない外国人が多い中、張欣は2人前、4人前とさまざまなセットメニューを用意しました。そうすると、お客様が店の看板料理を見逃すことなく、無駄な出費もしないようになりました。

胡同の環境整備は、北京ダック屋の売り上げをもアップされました。「2008年の北京オリンピックの前、東側にある草場三条という狭い道が大きな道路になり、車がそのまま走れるようになりました。」張立群さんはこう言いました。北祥鳳胡同の北側には西打磨場街が取り壊され整備され、各種マスタースタジオが集まっています。南側には三里河公園が完成し、昔のような河沿いの景観が再建され、昔ながらのムードが漂っています。

「我が家に北京ダックを食べに来ると、伝統的な吊り窯のフルーツウッドローストダックを味わえるだけでなく、北京の四合院を学び、古い北京の胡同を散策することができます。」張立群氏は、とても誇らしげに言ったのです。

現在、張立群氏は常に入り口の日向ぼっこしていて、お客さんを案内したり、おしゃべりをしたりするのが好きです。

「ローストダックはメインディッシュで、うまくやるには真剣さが必要です。一日真剣ではなく、毎日真剣、毎年真剣、数年粘り強くやることで有名になるのです。張氏は「中国象棋もトランプもできないし、歌も踊りもできないから、アヒルを焼くくらいしかできない」といいました。「健康が許す限り、毎日働きたい。と話しました。（韓晴　訳）