中国でエアコンがなかった時代、人々の真夏の過ごし方

2022-06-15

今年も暑い夏でした。もう暑さに堪えられないでしょう。現代人はエアコンが使えるので、技術の進歩がもたらした夏の涼しさを楽しむことができます。古代には冷やす技術がなかったです。では、古代人はどうやって暑さをしのいでいたのか?

「氷絲裀」という着こなし

夏の暑さに対応するために、古代の富裕層や権力者たちは、服装に気を遣うようになりました。周の時代、人々は植物を材料として葛布を織り、軽いだけでなく、着心地もよかったということです。その後、衣服に使われる素材は徐々に増え、絹織物がもてはやされるようになりました。その中の一種が「氷絲裀」と呼ばれる生地で、これはかなりの価値があったそうです。「氷絲裀」原料が絹だと言われています。

また、古今東西、夏には竹でできた折りたたみや敷きパッドを使って暑さをしのぐことが多くなっています。昔は湘竹を使った涼しい折りたたみやマットが人気でした。「湘竹」は湘妃竹とも呼ばれ、紫禁城の背もたれ椅子の原料にもなっています。また、古くは豚の毛で作った壬癸マットがあり、暑さを避けるのに優れていたそうです。

クーラーや扇風機ができる前は、扇子は暑さから人を守るための必需品でした。文人たちは優雅で、表面に絵や書が描かれた扇子を好んで使っていました。古くは、扇風機も水で駆動していました。例えば、圓明園の「水木明瑟」殿には、「水激扇車」と呼ばれる水車のような扇風機があり、水で車輪のついた扇風機の羽根を動かして部屋を扇ぐ、機械式の扇風機でした。

中国国家図書館所蔵の「水木明瑟内装修図」旧蔵品からは、殿内の西翼に宝座、東翼の下に水渠、室内に扇があることが確認できます。「扇車」の使用は一部の権力者に限られ、古代には普及しなかったのです。

夏用の氷

夏の盛りになると、古代人は氷で部屋を冷やすのが普通でした。しかし、夏に氷を使う余裕のある人は、普通の人ではありません。

古くは、冬に凍った川から氷を取って氷室や氷室に保存したり、川辺の氷室に川の水を運んで凍らせたりと、自然条件を利用して氷を作っていたのが一般的でした。中国では、早くも周の時代に氷室が存在していました。しかし、当時の生産性は極めて低く、川を切り開いて氷を得るほどの財力は、王族以外にはなかったのです。そのため、周の時代の王室は氷を非常に貴重なものとして扱い、褒美として権力者を与えていました。

後世になって氷が手に入りやすくなったとはいえ、「賜氷」制度は明・清時代にも続いていました。明の時代に劉侗と于奕正が書いた『帝都景物略』によりますと、宮廷では毎年初夏に文官や武官に氷を与えていたということです。清の時代も同様で、官僚に氷が特典として与えられました。朝廷は官員に「氷券」を渡し、それを使って指定された部署から氷を受け取りました。

古代人は氷を使うとき、特別な道具を持っていました。1978年、湖北省随県の曾侯己墓から戦国時代の青銅製氷鉴が出土しましたが、これは古代人が酒を冷やすのに使ったもので、世界最古の冷蔵庫と言われています。原理は、「尊缶」の中にワインを入れ、「鉴」と「缶」の壁の間の空間に氷を置き、「缶」の中のワインを冷やすというものです。

氷で冷やすだけでなく、家の中や外を工夫することも暑さをしのぐには有効です。古代人の中には、家の軒先や中庭にパーゴラという日焼け止め帆を作り、壁に直接日が当たらないようにした人もいました。地下浅いところは比較的温度が一定なので、地下室を掘る人もいました。明清時代には「涼井」といって、室内に特に深い井戸を掘り、穴のあいた蓋をして、夏には地中から冷気が出てくるようにしたものがありました。

メロンや果物、飲み物なども古代人は体を冷やすために使っていました。「事林広記』には、ライチスープ、梅干しスープ、パパイヤジュース、梅酒など、さまざまな飲み物やスープのレシピが掲載されています。

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