無形文化遺産に登録されている瑠璃廠文化街の老舗

2022-06-17

文房四宝はどこにでもありますが、北京で文房四宝といえば、瑠璃廠文化街にある老舗を挙げなければならないです。ご存知のように、北京瑠璃廠文化街は文房四宝、古玩書画、古書碑文の収集・流通拠点であり、「中国一の文房四宝通り」として知られています。瑠璃廠文化街にある「栄宝斎」「戴月軒」「一得閣」という文房四宝にまつわる古いブランドは、いずれも無形文化遺産に登録されているものです。

■栄宝斎

栄宝斎は都にある文房四宝を扱う100年以上の老舗で、「文を以て友に会い、栄名は宝と為す」という優雅な意味をとって名づけられました。栄宝斎は通りの北半分を占める瑠璃廠の西の通りの北側に位置しています。楼閣が古色蒼然としていて、香りがよく、装飾の美を極めた建物です。

300年以上の発展を経て、現在では「木版水印」と「装裱修復」の2つの国家無形文化遺産技術を持つ総合文化事業者となりました。木版水印は1970年代の「韓熙載夜宴図」の複製でその技術の集大成となり、装裱は北方式の装裱「北京装裱」の結晶で、中国絵画の修復技術は国内外でも第一級です。

■戴月軒の湖筆

浙江省湖州市は筆の産地として有名で、中国古代筆の重要な流派の一つであり、その最高峰は純粋な羊毛筆に代表されます。北京で最も古い筆記具の専門店のひとつが戴月軒です。戴月軒はの瑠璃廠の東街にあり、1916年に創業しました。その筆は非常によくできていて、文人たちに人気があります。斉白石が筆屋の絵を描き、陳半丁と趙朴初が筆屋の扁額を書き、張伯駒が戴月軒を讃える歌を詠んだのです。新中国建国以来、戴月軒は国務院総局にペンを供給しており、昔の革命家たちが使っていたペンはすべて戴月軒の特注品でした。

■一得閣の墨汁

中国の老舗ブランド「一得閣」は、1865年、同治4年に謝崧岱氏によって創業されたものです。一見、いいにくいネーミングですが、これには深い意味があります。「一芸足供天下用,得法多自古人書」という対句の最初の2文字が店名の由来で、謝崧岱自身が書いた扁額「一得閣」もしっかり残されているんですよ。

155年の時を経て、一得閣は世代を超えて適応し、発展し、インク業界のリーダーとしての地位を維持しています。現在、一得閣は中国最大のインクメーカーであり、漢文化圏のベストセラーであり、その生産技術は北京市の無形文化遺産に登録されています。

古代、文房四宝は唯一の筆記用具であり、かつては文人の必需品でした。現在、文房四宝は生活必需品ではなく、一般大衆からますます距離を置き、ニッチな文化アイテム、現代文化人のアイデンティティラベルとなっていますが、中国文化の発展と変化を担い、中国人の独特の文化感情を培っているのです。(韓晴 訳)

北京旅游网翻译

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