「本当に北京の味わいがする！」「はい、特に楽しみました！」範索と賽斯は、流暢な中国語でこう言いました。その後ろには、新しくて面白い胡同のスタンプや瓦片画、絵本などが散りばめられていた。スペインとアルゼンチン出身のこの2人の青年は、北京に住んで3年になる胡同ファンです。彼らが愛するこの場所は、どこにあるのでしょう。北京日報が報じました。

地下鉄「灯市口」駅を出て東へ進むと、緑色のレンガと灰色のタイルが並ぶ東西の胡同があり、ひっそりとしています。北京人芸の発祥の地であり、北京で最も人文と歴史に富んだ場所の一つである史家胡同でもあります。

二人の外国人が来た場所は、この胡同の中に隠れていて、「文創社」と呼ばれています。

「文創社」は、2016年に設立されました。当時、東城区朝陽門街道では、古い給水所の「廃止整備」を通じて、40平方メートル余りの小さな家が空いたのです。「胡同の土地は極めて値段が高いですから、こういう空間はとても貴重なんです」と李哲は言いました。朝陽街道弁事処の李哲副主任らは、史家胡同の文化的な意味合いを中心に活動することを計画しています。「胡同の歴史を再生し、誰もが親しめる文化的な空間を作りたい」と李哲は言いました。そこで通りは、給水所の跡地に文創社を設立した若い夫婦、馬牧思と文軍を招聘しました。

夫婦とも北京生まれではありませんが、本格的な北京のお土産を作るのは、正直言って少しもやさしいことではありません。

「胡同に来た当初は、主に簡単なポストカードや栞、トートバッグなどを作り、創作活動に没頭していました」と馬牧思はこう言いました。その後、近所の人たちと知り合ううちに、胡同は外側のレンガやタイルだけでなく、内側の根っこや魂も大切だということに気づいたのです。人を感動させる作品を作るには、実際に胡同に住んでいる人たちに頼らざるを得ません。

2017年以来、文創社は十数人の住民アーティストを訪ね、引退した住民で国家級建築家の張迎星はタイルに絵を描き、朱紅おばあちゃんは人生絵本を描き、写真家の陳偉は胡同写真集を撮っていました・・・・・・これらが胡同文化創意の源になりました。

今、文創社の会に足を踏み入れると、まるで胡同の生きた博物館に足を踏み入れたようです。城門楼子、史家胡同群英伝、北京の民俗......数百個のスタンプで、昔の北京の思い出をすべてリュックに入れ、瓦片画を持って帰り、胡同の春、秋、冬、夏を世界各地に持って行くことができます。小さな冷蔵庫用ステッカーをいくつか選んで、友人や家族に心からの「北京ギフト」を贈ってみてはいかがでしょうか。

世界中から観光客、文学青年、胡同愛好家が大挙して押し寄せます。この文創社は北京の象徴、北京の文化、胡同を代表しており、我々はそれを愛している！」と範索は言いました。

近所の人たちだけでなく、馬牧思の7歳の息子も、小さな胡同アーティストになっています。彼は十二生肖の漫画アニメーションを描き、スタンプにしました。十二生肖や城門楼子、北京のスナックなどのスタンプ帳は、子どもたちや若い観光客に人気となりました。

現在、胡同の文化クリエイティブグッズは、隣接する礼士胡同や演楽胡同にも徐々に広まっています。礼士胡同の「北京古礼」の伝統を探り、「古い北京の儀式」関連の文化創作品を制作しています。「私たちの夢は、古代の魅力と文化の創造を新たに発信することで、世界中のすべての旅行者に胡同を身近に感じてもらうことです」と馬牧思はこう言いました。（韓晴　訳）