長城文化遺産探訪の旅｜八達嶺長城-慕田峪長城-居庸関長城-水関長城-司馬台長城

八達嶺長城

八達嶺長城は、天下九塞の一つとして知られ、中国古代の最もすばらしい防御施設である万里の長城の重要な一部分です。明の長城の要害であり、万里の長城の重要な関所である居庸関の前哨でもあります。昔、「居庸の危険は峠にあらず、八達嶺にあり」と話があり、首都北京の重要なバリアーとして、古くから軍事的な要塞と交通の要衝となったのです。八達嶺長城は明の長城の中で一番よく保存されており、最も代表的な場所であるため、観光客に一番早く開放される長城となっています。

八達嶺長城は明の長城の中で最も代表的な区間であり、高くて険しく、美しくて青々とした景観を兼ね備えており、「玉関天塹」と称されていました。明代の居庸関八景の一つであり、蒼い風光と「万里の長城に至らなければ、立派な男じゃない」というスローガンで世界に冠絶しています。

八達嶺長城の関城は東が狭く、西が広い台形で、東西に二つの門があります。東門には「居庸外鎮」、西門には「北門鎖鈅」と刻まれています。関城から北に延びる長城には12の敵楼があり、南には7つの敵楼があります。関城のほか、南4つ目の城楼、北4つ目の城楼、北8つ目の城楼、北11目の城楼にも入り口があり、長城に登ることができます。そのうち、南4つ目の城楼は、八達嶺長城を観賞するための最高の場所です。北8つ目の城楼は、八達嶺長城の最も高い敵楼で、「観日台」とも呼ばれ、関城から1500メートル以上離れています。「万里の長城に至らなければ、立派な男じゃない」とよく言われるが、ここまで徒歩で到着しなければ一人前と呼ばられないという意味があります。

また、南4階と北8階にはロープウェイがあり、歩きたくない人は直接ロープウェイで敵塔に行き、游びが終わったらロープウェイで帰ることができ、体力を節約して楽に遊ぶことができます。

ちなみに、長城観光のベストシーズンは、3月から5月、9月から11月です。春は北京で最も過ごしやすい季節で、観光客も少なく、雄大なパサージュを楽しむことができます。さわやかな秋には、長城に登り、山の敷地内に多くの紅葉が鮮やかに広がる奇勝が見えます。冬と夏は、春と秋と比べて、やや天候に恵まれませんが、雪に覆われた冬の長城は、より一層雄大で堂々とした姿を見せてくれます。

住所：北京市延慶区軍都山関溝古道北口

慕田峪長城

北京市懐柔区にある慕田峪長城は山々に囲まれ、美しい風景が広がっています。春には、山や野に花が一面に咲き乱れます。夏には、満山が青々とし、水がさらさらと流れます。秋になると、山が紅く染まり、枝もたわわに実ります。冬は一面の銀世界になり、北国の風景が広がっています。遠くから見れば、重なり合う山々が連綿と続き、近くで見れば、色とりどりの花が咲き乱れ、ゆらめいています。登山や花見で自然と触れ合いながら、慕田峪長城の悠久の歴史と燦爛たる文化を学ぶことができます。

慕田峪長城は、東の古北口と西の居庸関に連なり、古来より都を守る軍事拠点です。その構造様式は独特で、三つの敵楼が配置された正関台は特に珍しい。他に、西北の牛角辺、箭扣、鷹飛倒仰などの観光地も慕田峪長城の峻険さを際立たせています。

植生率は90%以上に達し、頂上まで登って見ると、青々とした山が連なり、「一たび众山の小なるを覧るべし」のような絶景を堪能することができます。

北京で開放されている長城の中で、最も訪れる価値があるのは慕田峪長城です。八達嶺に負けない景観を持つだけでなく、慕田峪長城の壁はそのまま残っています。ガイドの紹介の下で、古代長城の歴史と文化面の物語を徹底的に理解することができます。しかも、更に重要なことは、八達嶺長城の人だかりと比べ、ここは人が少ないです！ここでは、背後に誰も写っていない美しい写真を簡単に撮ることができます。

住所：北京市懐柔区慕田峪村

居庸関長城

居庸関は万里の長城のハイライトの1つです。有名な八達嶺よりレンガや石、草木の一本一本まではっきり見えます。また、完全に修復されていない他の通路より、より丁寧で精巧にできています。

居庸関の万里の長城の最初のハイライトは「危険」です。万里の長城の重要な峠として、都の西北を守る重要なラインであり、兵士にとってなくてはならない場所です。

居庸関の長城は独特な地形に位置しています。雄大な自然の山々と深い渓流や溝があり、軍事防衛のための天然の防壁となっています。これを基礎に、古代人は地域の事情に合わせて城壁や楼閣を築き、万里の長城の雄大な景観を作り出しました。

居庸関長城の第二の大きな魅力は、その文化的な風味です。他の長城と比べると、居庸関はより人文的で、より深い文化的な意味合いを持っています。

居庸関の風景区全体は、寺院、古代の轍、曲がりくねった壁......過去から現在までの歴史物語の記録と証言であります。

第二に、居庸関の首の彫刻は最高傑作の一つです。これは大理石で造られた元朝のラマ僧の塔の台座と言われています。そこに施された精緻な彫刻は、宗教的、彫刻的、歴史的、言語的な価値を兼ね備え、見る者を驚嘆させるものです。

観光客が比較的少ないのも居庸関の長所です。自然の広大な景観は、一枚の写真が超大作になることもあるほどです。円形の長城は曲がりくねっているため、奥行きがあり、途中で引き返すことができないため、一気に見渡すことができます。

毎年3月末から4月初めにかけて、居庸関長城の麓に桃や杏の花が咲き、古代の長城と桃の花のピンク色が重なり合い、過去と現在の交錯する風景が描かれるのです。

郊外線S2列車は花海の中をゆっくりと走り、道中無数の花びらを舞い上げ、ロマンチックな光景を作り出しています。居庸関の長城はまるで山の上で曲がりくねった竜のように、下界のハーモニーと一緒に踊っています。

2022年8月から10月にかけて、居庸関長城景勝地は初めて夜間観光を開始します。夜の居庸関長城はライトアップされると、まるで鮮やかな金色の龍のようで、山林全体をまばゆく映し出しています。昼間と違って、夜のライトアップは雄大で遠大な長城に躍動感を与えます。

住所：北京市昌平区S216（G6側路）居庸関長城

水関長城

水関長城は2000年以上の歴史を持ち、それ自体が立派な歴史の巻物で、国の魂、民の脊梁となっています。

ここは八達嶺長城の東端で、中国初の自主設計した京張鉄路の敷設によって切断されました。水関長城は、明の長城の遺跡です。倭寇討伐の名将であり戚継光氏の監督で築かれ、今まで4百あまりの歴史を持っています。この長城は険谷の入口に建てられ、水門櫓の長城はV字型となり、山の地勢に沿って行き、巨大な龍や鳥が羽ばたいて飛びたいようです。櫓は塔楼兼ね水門の効果を備え、この建て方は長城沿線でめったにないので、水関長城と呼ばれています。

長城に登る以外にも、ジンギスカン行宮、滑り台、長城碑林など新しく建設された観光プロジェクトにも足を運んでみてください。また、関溝の七十二景と称される石仏寺、駱駝石などのスポットがあり、有名な詹天佑氏が設計された「人」字形の鉄道も遠くない所にあり、多くの史跡や天然記念物を探し出すことができます。

住所：北京市延慶区八達嶺鎮石仏寺村

司馬台長城

司馬台長城は明長城の原形をとどめている唯一の古長城であり、国内では現在、年間を通じて夜遊びが開放されている唯一の長城でもあり、危険、密、斉、巧、全5つの特徴で世界的に有名で、1987年に世界遺産に登録されました。古建筑学者の羅哲文氏は司馬台長城について、「中国の長城は世界で最も多く、司馬台長城は中国の長城の中で最も多い」と称賛しました。司馬台の長城は2012年、英紙タイムズの「世界で見逃せない25の風景のトップ」に選ばれました。

司馬台長城は明朝の薊鎮長城の一部であり、戚継光は薊鎮の総兵として、長城の建造品質を確保するため、各隊の兵馬に角れんがを焼く際に、部隊名と年代を文字に刻んでれんがの日干しれんがに刻印することを要求し、文字れんがを焼いたのです。文字れんがは中国の長城建設史において重要な文化研究の価値を持っています。

東3階の一段は「万暦6年石塘営路造」、東5階一段は「万暦伍年寧夏営造」、西の長城は「万暦6年振武営右造」で、文字やレンガの字体が多元的で、形式も多様です。これらは歴史情報を伝える架け橋として、明長城が今も元の姿を保っていることを保障するとともに、司馬台長城を裏付けています。

朝、徒歩で司馬台長城に登り、日の出とともに起伏に富んだ長城で新しい日を迎えます。疲れたら長城でくつろいだり、長城のろし台で朝練をしたりして、息を吐いたり吸ったりしながら、長城の六百年余りの文化の奥深さを知ることができます。

万里の長城の新しい遊び方を伝える様々なイベント、楽しい司馬台長城には多様なイベントが欠かせません。司馬台長城でコンサートを聴いたり、長城騎士キャンプに参加したり、長城ピクニックをしたり、長城に縁のあるバラエティー番組を見たり......すべて司馬台長城の活力に満ち、荘厳で勇壮な司馬台長城を体験することができて、豊富なイベントの中で生き生きと触れることができます。

夜になると、長城の明かりが灯り、司馬台長城は金色の蛟竜となり、きらきらと輝き、壮観を極め、夜遊びイベントも明かりとともに正式に始まりました。