「西遊記」の舞台・火焰山で地表温度80度 トルファンの気温50度超

2023-07-19

中国北西部の新疆ウイグル自治区トルファン(吐魯番)はこのところ強烈な熱波に見舞われており、有名な景勝地の火焰山の地表温度は最高でセ氏80度に達しました。それにもかかわらず、大勢の観光客が殺到し、火焰山の「灼熱」を堪能しています。

火焰山は中国の古典小説の「西遊記」の舞台の一つで、三蔵法師と従者の孫悟空、猪八戒、沙悟浄の一行が「天竺」を目指して西に進む道中で火を噴き上げる巨大な山として描かれました。 火焔山の火を消すためには鉄扇公主が持つ「芭蕉扇」という宝具が必要とされたことで、いっそう不思議な色彩が漂い、「火焔山、芭蕉扇の闘い」という「西遊記」の名場面として大人気です。

トルファン市内の気象観測ステーション31カ所では16日、いずれもセ氏45度を上回る最高気温が記録され、うち5カ所ではセ氏50度以上でした。火焰山景勝地では、赤褐色の山が強烈な日射にさらされて熱波が渦巻き、最高気温に到達した午後3時には、景勝地内の温度計で観測した地表温度はセ氏80度を超えました。

女性観光客の一人は「今日は伝説の火焔山で人生最高の熱気を体験した。如意棒(火焔山にある如意棒を模した巨大温度計)は80度と、ものすごく高かった。とても奇妙な感覚がした」と語りました。

火焔山景勝区には現在、1日当たり6000人前後の観光客が訪れています。現地では、高温対策として、無料での氷菓提供や室外冷風機の設置、熱中症予防薬の追加など、多くの対策が講じられています。(Lin、鈴木)

中国国際放送

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