周口店遺跡区は中国華北地区の重要な旧石器時代の遺跡で、北京市房山区周口店鎮龍骨山に位置している。1953年に建てられ、27カ所の化石と文化遺物がある。遺跡区内には「北京原人」遺跡、「新洞人」遺跡、「山頂洞人」遺跡などが含まれている。ここは「北京原人」の発祥地である。

1929年に中国科学院古脊椎所の裴文中はこの地で北京猿人第一頭蓋骨を発掘した。

1987年、周口店遺跡は国連ユネスコによって初めての世界文化遺産リストに登録された。

周口店第1地点

周口店遺跡区内の最も有名な場所は周口店第1地点の猿人洞である。「北京原人」はこの天然の石灰岩洞穴で50万年近く断続的に生活してきたと考えられている。

洞穴の中では約40の「北京原人」人骨格を代表する200点近くの人類化石、10万点以上の石器が発見され、また5つの灰性の堆積層、3つの灰の堆積遺留及び大量の焼骨が発見され、最も厚い灰性の堆積層は約6メートルに達した。

猿人洞は発掘以来、長期にわたり日差し、雨、風食などの自然の力で破壊されてきた。有効に保護するために、国連ユネスコの許可を得て、関連部門は猿人洞に3700平方メートル以上の面積をカバーする保護棚を建てた。保護建築工事はスパンの鋼構造をしており、天井には植物が植えられ、山と一体化としている。

周口店第4地点

周口店第4地点の新洞人遺跡は猿人洞から70メートル離れた場所に位置し、1927年に発見され、1937年に正式に発掘され、ここで石器と人類が火を使っていた証拠と40種類以上の哺乳動物の化石が発見された。1973年にこの場所で古い人類の左上の第一前臼歯が発掘され、新洞人と呼ばれ、年代は約20―10万年前と推定されている。

周口店第26地点

山頂洞は周口店遺跡の第1地点の上に位置している。1930年に発見され、1933年と1934年に発掘された。

山頂洞内の凝灰角礫岩の堆積から3つの完全頭骨を含む少なくとも8つの古い人類化石材料が発見され、その体質特徴は現代人とよく似ている。年代は今から約3-1万年前のホモサピエンス後期に属している。