京劇（ペキンオペラ）は平劇、京戯とも呼ばれ、中国の国の宝のひとつであり、中国で最も影響力がある戲曲劇種である。その分布は北京を中心に全国各地に及んでいる。京劇は文学、演劇、音楽、舞台美術などのあらゆる面で規範化された芸術表現形式を持っている。現在の京劇の役柄は生、旦、浄、丑の四種類に分かれている。それぞれの役柄には独特の演技形式がある。歌、唄、演技、武術の技芸はそれぞれ特色がある。京劇は歴史的な物語を主な上演内容とし、伝統劇目は約1,300以上あり、よく上演されるものは300～400以上に及ぶ。

京劇は中華民族の伝統文化の重要な表現形式であり、その中の多くの芸術要素は中国の伝統文化の象徴記号と例えられている。京劇は2010年、ユネスコ無形文化遺産リスト（名簿）の人類無形文化遺産代表作リストに登録された。 京劇文化ランドマーク：京韵園、天楽園大芝居楼、吉祥大芝居院

京韻園

京韵園は西城区の大柵栏の南西角に位置し、珠市口西大街路北紀暁嵐旧居の西側に位置し、歴史上この区画は紀暁嵐旧居の西跨院に属している。1931年に梅蘭芳らは紀暁嵐の生家内に北京国劇学会を設立し、その後「富連成」京劇科班社地となり、紀暁嵐の生家にも京劇の雰囲気が生まれた。

京韵園がある大柵栏地区には多くの胡同があって、ここの胡同は歴史が悠久で、文化の奥深さが深くて、梨園文化、京味文化、伝統商業文化が集まった場所である。清乾隆年間、「三慶」、「春台」、「四喜」、「和春」の四大徽班が相次いで北京に入って公演し、華夏に名を騒がせた。これが有名な徽班の上京である。期間中、四大徽班が北京に来た住所はいずれも大柵栏の近くに設置されていた。四大徽班の共存発展は大柵栏地区を京劇の発祥地にした。

「天楽園大劇場」

前門大街の鮮魚口街路南に位置する天楽園は、清代に名をはせた劇場であり、数多くの名優の姿を残している：梅兰芳がここで「デビュー」し、程硯秋がここで「名声を得」、中国初の女性養成所「崇雅社」がここで誕生し、昆曲の名家韓世昌がここでスタートした……現在、200年以上の風霜を経た天楽園大劇場は新たな姿となり、世界初の国粋・京劇体験館「亮相天楽園」を造り上げた。

ここでは、京劇芸術の魅力をゼロ距離で感じることができる。多彩なインタラクティブ体験の中で、観光客は舞台に上がって京劇の動作を体験したり、化粧をしたり、衣装を試着したりすることができ、さらに京劇舞台の舞台前と舞台裏を探ることができ、京劇俳優が案内し、芝居の中と芝居の外のことを深く理解することができる。

天楽園大芝居楼を見学した後、歩いて前門東大街を出て、北に広場東側の道、東長安街、校尉胡同に沿って約20分乗って第4駅吉祥大芝居院に到着することができる。

吉祥大劇場

王府井通り金魚胡同14号は吉祥劇場の前身である「吉祥茶園」の所在地だ。吉祥茶園は後に吉祥園に改名され、吉祥園と最も縁が深いのは梅蘭芳大師で、ここは梅劇団の後の駐屯地であるだけでなく、「梅派芸術の風水宝地」と「京劇根拠地」と呼ばれている。

1993年、王府井地区全体の開発に合わせて吉祥劇場は解体された。28年ぶりに2021年5月23日、吉祥劇場が王府井銀泰in88の7階に再オープンした。劇場内には縁起の良い富貴を意味する装飾絵画がたくさん飾られている。これらのアンティークな絵画はすべて絵画師たちが一筆一画手作りで描いたものだ。劇場に入ると、古い芝居園に戻ったような気分になる。