旧北京磚塔胡同と正陽書局

2025-03-10

北京市西城区の西四南大街に、悠久な歴史のある胡同――磚塔胡同がある。この胡同は元代から記載があり、老北京のルーツであり、京味文化の源でもある。それほど長くないこの路地は、深い歴史的な底力で北京城の歴史の流れを支えてきた。魯迅や張恨水などの文化人たちもここに足跡を残しており、胡同の一磚一瓦、一草一木が、600年余りの時の流れを静かに語っているかのようだ。

胡同の名前は、その核心的なランドマークである万松老人塔に由来している。この塔には金元時代の高僧・万松行秀の霊骨が安置されており、北京の市街地に現存する唯一の磚塔で、現在は「元万松老人塔」と呼ばれ、全国重点文物保護単位に指定されている。その特異なところは二重の塔体構造である。内塔は元代の遺存で、外塔は清代に増築されたもので、「塔の中に塔が隠されている」という珍しい形制を形成しており、まるで人体が皮膚や骨格、五臓六腑を備えているようだ。塔体は小さな庭の大半を占めており、青い煉瓦がはがれ落ちて、その歴史の重みが垣間見える。現在、ここは歴史を探求し、幽趣を求める人たちにとって最高の場所(西四南大街43号)となっている。

磚塔と相まって趣を添えるのは、その院内にある正陽書局である。厳しい冬の季節でも、書局に入ると春の暖かさを感じることができる。伝統的な民俗要素と現代的な文化創作物が調和して共存しており、老北京の文献から「京味」が詰まった冷蔵庫用ステッカーまで、狭い空間の中に典雅で温かみのある雰囲気が漂い、文化の新しい活力も感じられる。その空間は大きくないですが、まるで濃縮された京城文化の博物館のようで、訪れる人を京味の知識の海に浸り込ませるような錯覚を与える。

磚塔胡同と正陽書局の有機的な融合は、まるで幽州の古い趣と燕京の文化の流れが時空を超えて対話しているかのようだ。磚塔を見れば京城の肌と骨を感じ取ることができ、書局を訪れれば文化の真髄を読み解くことができる。そこに静かに出会いを待つ古書や古い品物、あるいは親切な店員との会話はすべて、文化の足跡を探す旅の中での意外な喜びとなる。

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