9月23日午後、2025北京文化フォーラムの「都市文化：新技術が公共文化の品質を高める」パラレルフォーラムが北京で開催されました。このパラレルフォーラムは文化・観光部の指導のもと、北京市文化・観光局が主催し、新技術による公共文化の品質向上をテーマに、公共デジタル文化の構築、デジタル文化製品の供給充実、新技術による公共文化サービスの形態革新、インテリジェント技術による文化・商業・観光・スポーツの融合新シナリオ創出などについて、公共文化分野の国際機関代表、国内外の公共文化機関代表、主要企業代表、専門家・学者など約100名が参加して議論が行われました。フォーラムの司会は、北京師範大学芸術・メディア学院副院長の楊乗虎教授が務めました。

本フォーラムは「公共文化」をテーマとする国際的なフォーラムとして、人々の多様化、多層化、多様な精神的・文化的ニーズを満たし、文化サービスと文化製品の供給能力を向上させることに焦点を当てています。

基調講演では、まずシンガポール国立図書館館長で国際図書館連盟国立図書館委員会秘书の楊加玲氏が「最先端・バックエンド・その間——生成AI時代の図書館変革」と題して講演。AI時代において、公共図書館は公衆向けの学習空間として、AIの「小規模試行・迅速反復」を活用し、市民のために新たな読書と学習体験を構築していくことを提言しました。

国際民間芸術祭組織理事会議長のクリスティアン・シダラゴ・マジール氏は「AIと現代技術による公共文化サービス革新の新たな道筋」と題し、AIと現代技術がいかに文化サービス変革の触媒となり得るかを重点的に解説しました。

中国デジタル文化グループ党委員会書記、執行董事、総経理の白雪華氏は「デジタル技術による文化観光公共サービスの高品質発展」をテーマに、同グループが郷村振興の全面活性化、公共文化サービスの質と効率の向上支援などで達成した成果を詳述しました。

国家図書館党委員会書記、副館長の陳櫻氏は、知恵時代の図書館閲読サービス革新をテーマに、知識と情報伝達環境の変化に伴い、閲読そのものの外延と境界が絶えず拡大していると指摘。図書館は技術発展の趨勢を積極的に受け入れ、閲読サービスの方法と手段を絶えず豊かにし、知識がより柔軟で多元的な方法で読者に届くようにすべきと訴えました。

米国芸術科学院院士、米国サンフランシスコ・アジア美術館前館長の許傑氏は「芸術と科学技術の相互生成——サンフランシスコ湾岸地域におけるアジア美術館の実践」と題し、技術は単一の芸術作品の物語を語るだけでなく、アジアの視点と角度から世界文化全体の発展を観察し理解するというより宏大なビジョンの実現を助けると提言しました。

北京セルビア文化センター所長のスダ・タニア氏は「文化と科学技術の融合発展」を主題とし、歴史的遺産のデジタル保護から革新的文化体験の開発まで、技術は文化伝播に力を与えるだけでなく、公衆が文化と交流する方法を再構築していると説明しました。

清華大学中国発展計画研究院院長、公共管理学院教授の楊永恒氏は「デジタル文化建設の強化——文化建設のデジタル化促進・情報化転換を推進する若干の思考」をテーマに、デジタル文化の繁栄した発展を推進するには、人間の発展に立脚し、社会的効益の優先を堅持し、価値合理性をもって工具合理性を制御し、デジタル技術の進歩がもたらすデジタル文化発展を再検討し、「技術の善への方向付け」を促進して、デジタル文化が全人類に恩恵をもたらすようにすべきだと訴えました。

中央美術学院美術館企画研究部主任の劉希言氏は「数智時代における大衆芸術普及の模索と思考」と題し、技術の応用は文化芸術の精髓を保護し、人々の芸術への理解と参加を高めるためであり、これこそが文化機関の社会的責任であると強調しました。

北京大学文化産業研究院院長、文化・観光部研究基地首席專家、ユネスコ乡村創意与持続可能発展教席主持人の向勇氏は「科学技術はいかに全国文化センター建設を活性化できるか？——北京文化の新質生産力深度解放のボトルネックと対策」を主題に、文化と科学技術の融合を足掛かりとして、現在首都が直面する文化と科学技術の融合のボトルネックを解消し、科学技術の賦権を政策ディスコースから生産関数へ転換し、文化と科学技術の融合産業発展新構造の構築に力を注ぎ、協調創新が全国文化センター建設を駆動するための緊急の経路となるべきだと提案しました。

本フォーラムは、文化観光の高品質発展を促進し、北京に立脚し、全国を見据え、世界に目を向ける考え方に基づき、省と市が連携して成果発表を計画し、優先課題を選定し、推進することに成功しました。発表された成果の一つが、「中華古籍智慧化サービスプラットフォーム」の正式公開です。このプラットフォームは国家図書館が主導し、全国の古籍所蔵機関を連動して共同建設するもので、社会公衆に開放共有・全面多元的な古籍資源と科学技術賦権・便利効率的な知識サービスを提供する古籍分野の智慧サービスプラットフォームです。現在、プラットフォームでは約1万2千種、12万冊以上の古籍デジタル化資源が公開されています。